■2018/08/18 稲毛記念館 2018年 親子自然観察会・夏休み自然研究
みなさんの作品の後ろに博物館に来てくださった父娘の貝の写真と夢鯨工楽部コメントを掲載しました。(8/26追記)
今年の夏休み自由研究相談会は、3か月連続講座でした。
6月16日(土) AM 親子自然観察会:先ず、たくさん貝を拾おう、PM 夏休み自然研究:拾った貝の名前と特徴を知ろう
7月21日(土) AM 親子自然観察会:欲しい貝を見つけよう、PM 夏休み自然研究:どんな標本にするか考えよう
8月18日(土) AM 親子自然観察会:足りない貝を探そう、PM 夏休み自然研究:標本をつくろう
昨年は100個以上のサクラガイを採集。今年はなんと、千葉市初記録となる、ミゾガイを半数以上の参加者が採集。
昨年の最大の12組を更に3組増やし、極限の15組の参加者でスタート。
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6月16日(土曜日) |
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7月21日(土曜日) |
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8月18日(土曜日) |
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現在、いなげの浜の検見川寄り突堤先端付近から浜の中央へ向かって潜堤工事を行っています。
潜堤とは、その名の通り潜った堤防です。いなげの浜には海水浴場がありますが、砂がどんどん流されて行って浜が痩せていっています。このままでは、海水浴場が維持できないので、何年かに一度砂入れを行っています。
今回は5月に市長がツイッターで発表しているように、白い砂を入れるので、その砂が流れないようにする工事です。
この工事と、砂入れによってこの浜がどうなってゆくのか、しっかりも見てゆきたいと思います。
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私が判別できなかった貝
左:全く不明、中央:見たことがあるが、とても珍しいので思い出せない、右:ウミニナの擦れ擦れか、別ものか判断できず |
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黒住先生の確認結果
左:ヤマトタマキかとも思ったが、夢鯨工楽部出の確認記録がないことから、記録のあるビロードタマキの変形(化石)とされた
(これは、かろうじて名前の記憶がある程度の貝なので、ほとんど検見川の浜で採集き記録あり。それも変形という事なので、かなりのレアものです。いなげの浜初。)
中央:ベニワスレ
(検見川の浜で、かなり昔に1つだけ採集。写真ではわからないが、独特の艶のある貝で、久しぶりに再会できたという感じ。これもいなげの浜初。)
右:ホソウミニナ
(丸みを帯びて、光沢が出ていたため、このレベルの判別は私にはまだ無理です。この判別は消去法で行うことになるため、知識の豊富さが求められます。千葉市人工海浜専門の私には、永遠に無理かも)
何はともあれ、夢鯨工楽部の採集記録にいなげの浜初が2つ加わりました。
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今回大発見のミゾガイです。 |
参加者の皆様。来週を待たずにミゾガイという確認が取れました。
標本図鑑に、是非千葉市初の貝の発見を一緒にしたと、記載してください!!
みなさんが、たくさん拾ってくれたおかげで、確定情報とすることが出来ました。 |
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千葉県立中央博物館の黒住先生(貝類学)に確認したところ、以下のコメントをいただきました。
「これだけの打上げがあると、少なくとも、一度は定着したことは確実なようです。
もちろん、これまで千葉市の人工海浜での記録はありません。
外海の種が定着した好例だと思います。
ミゾガイ、すごいと思います。」
また、以下ににミゾガイが一般保護生物として記載されています。 |
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千葉県の保護上重要な野生生物 −千葉県レッドデータブック−動物編(2011年改訂版) |
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分割版 II.保護上重要な無脊椎動物 6.貝類(PDF形式:38.6MB) p489
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なるべく定量調査の帰りに顔を出すようにしていたのですが、今回は行けなかったビーチクリーンの情報を ここから☆ビーチクリーン隊 のブログでイベント当日の朝確認していたところ、貝の写真の中に非常に怪しいものを発見。
イベント開始前に下見を兼ねて海岸へ行き、ついに現物を入手。貝拾い前に参加者に珍しい貝を採集したので、是非見つけてみてくださいと声かけ。
すると、何と参加者の半分以上が採集。落ち着いて図鑑を確認すると、どうやらミゾガイらしい。
そこで、この情報を黒住先生に確認したところ、上記に記載のコメントをいただけた次第です。
今回は、いろいろと好条件が重なり、良い結果となりました。
一方心配なのが白い砂。とある地域に入れた白い砂には貝がいないという情報もちらほら。
いなげの浜には、サクラガイもウミウシの一種であるキセワタも生息しています。
貝の生息には、そこにある砂の状態に大きく左右されます。
いくら見た目をきれいにしても、貝が育たなくては海はきれいになりません。
処理場で排出されるきれいな透きとおった水には、生き物はいません。(2018/8/19) |
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